REPORT
活動報告

視覚障がいのある方が働く現場から学ぶ「工夫」と「配慮」|共に働く職場づくりのヒント

2026.02.17

「視覚に障がいがある人と一緒に働くって、どんな感じなんだろう?」 そう思ったことはありませんか?

実際には、視覚障がいのある方が活躍している職場はたくさんあり、私たちが思うよりもはるかに多くの「工夫」と「配慮」が積み重ねられています。

この記事では、大阪市東成区の就労継続支援A型事業所ファミリータイズの現場で実際に行われている取り組みを紹介しながら、視覚障がいのある方が安心して働ける環境づくりについて考えていきます。

視覚障がいとは?基本的な理解からはじめよう

視覚障がいは、「全く見えない(全盲)」状態から「ぼんやりとしか見えない(弱視)」まで、さまざまな程度があります。

主な特性:

  • 文字が読みにくい、読めない
  • 色や明暗の区別がつきにくい
  • 距離感や段差がわかりにくい

一人ひとりの見え方に違いがあるため、「まず本人に聞く」ことが大切です。

ファミリータイズでの工夫①:職場レイアウトと移動の工夫

視覚障がいのある方にとって、“安心して歩ける空間”は命綱です。

ファミリータイズでは、

  • 通路の障害物を置かない
  • 段差には音や点字の案内
  • スタッフルームやトイレへの動線を固定化 などの工夫を行っています。

「いつも通り」が守られることで、安心感と自立が生まれます。

工夫②:作業工程の可視化と音声サポート

見えにくい方にとって、「作業内容を覚える」ことは非常に重要です。

  • 音声読み上げソフトの導入(PC業務)
  • 点字ラベルの使用(道具の識別)
  • スマホの音声ガイドアプリの活用

これらのサポートにより、WEB制作や受付業務など、専門性の高い作業も実現しています。

工夫③:コミュニケーションの工夫とチーム体制

「見えにくいからこそ、声かけが大切」。 ファミリータイズでは、

  • 作業の開始・終了を声で伝える
  • 移動時は「右です」「段差があります」など具体的に案内
  • 一人で悩まないよう、定期的なミーティングを実施

見えないことを前提にした「声かけ文化」が、職場の安心感につながっています。

著名人のエピソード:全盲のピアニスト・辻井伸行さんの言葉

辻井伸行さんは、「見えなくても、耳と心で世界を感じている」と語っています。
この言葉は、見えないからできないのではなく、“違う感覚を活かして働く力”があることを教えてくれます。
職場でも、それぞれの“得意”を生かせる環境づくりが大切です。

Photo: Mlliu2006 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

ファミリータイズの支援姿勢:共助の関係が支える現場

ファミリータイズでは、「支援する・される」ではなく“共に働く仲間”という関係性を大切にしています。

  • 見えにくい“だけ”の従業員として扱う
  • 周囲が自然にサポートし、逆にサポートされる場面もある
  • 利用者が店長・責任者になる“能動的支援”の仕組み

誰もが役割を持ち、誇りを持って働ける現場です。

【まとめ】

視覚障がいのある方が安心して働ける職場には、ほんの少しの工夫と温かな配慮が必要です。
ファミリータイズでは、視覚に障がいのある方も、多様な職種で活躍しています。 「自分にもできる仕事があるかも」と思ったら、ぜひ一度ご相談ください。

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