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関わる人すべてを大切にし幸せにすること
そんな使命が私たちにはあります
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2023.02.22
更新日:2026.06.09
ここ数十年で今まで知られていなかった、精神障害という言葉が知られてきました。
その中でも統合失調症は比較的患者数が多いのが特徴です。

ここ数十年で、精神障害に対する社会の理解は少しずつ広がってきました。そのなかでも統合失調症は、比較的よく知られている精神疾患のひとつです。
世界では約2,300万人が影響を受けているとされ、決して珍しい病気ではありません。日本でも、精神疾患による入院患者の傷病分類では「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」が最も多いと報告されています。
統合失調症は、考え・気持ち・行動のまとまりが保ちにくくなり、現実とのつながりが不安定になることがある精神疾患です。 症状の出方や程度には個人差があり、治療や支援によって学校生活・仕事・人間関係を取り戻していくことも十分に可能です。近年は、発症後だけでなく、早い段階で適切な治療や支援につなげることの重要性が強調されています。

陽性症状とは
陽性症状は、もともとなかった体験や考えが強く現れる症状です。代表的なのは妄想と幻聴です。
妄想の例
・被害妄想:テレビやネットの内容を見て、「自分のことを悪く言っている」と強く感じる
・注察妄想:街を歩いていると、「誰かにずっと見られている」と感じる
・作為体験・思考伝播に近い体験:自分の考えが誰かに操られている、あるいは頭の中が他人に知られていると感じる
WHOは、証拠があっても修正されにくい固定した思い込みや、自分の思考や行動が他者に支配されているように感じる体験を、統合失調症の代表的な症状として挙げています。
幻聴の例

・亡くなった家族や知人の声が聞こえる
・「おまえには無理だ」など、自分を責める声が聞こえる
・誰もいないのに話しかけられているように感じる
幻聴は本人にとって非常に現実的で、強い不安や混乱につながることがあります。そのため、周囲が「気のせい」と片づけず、医療や支援につなぐことが大切です。
陰性症状とは
陰性症状は、これまであった意欲や感情表現、対人関心が弱くなる症状です。代表的なものとして、次のような変化がみられます。
・表情や感情表現が乏しく見える
・意欲が出にくくなる
・身だしなみに関心が向きにくくなる
・人との関わりを避けやすくなる
・物事への興味や楽しさを感じにくくなる
これらは「怠け」や「やる気の問題」と誤解されやすいですが、病気に関連する重要な症状です。本人の努力不足と決めつけず、体調の変化として理解することが必要です。
認知機能の低下
統合失調症 では、記憶力、注意力、集中力、段取りを考える力などに影響が出ることもあります。
仕事や家事、人との会話が以前より難しく感じられる背景に、こうした認知機能の変化が関わる場合があります。
統合失調症の原因は、ひとつに特定されていません。現在は、遺伝的な要因と環境要因が重なって発症に関わると考えられています。
ストレスなどの心理社会的要因が、発症や経過に影響することもあります。WHOは、重い大麻使用 がリスク上昇と関連するとしています。
また、脳内の神経伝達のはたらきが関係していると考えられてきましたが、一般向けの記事では「○○だけが原因」と単純化しすぎないことが重要です。
2026年時点では、統合失調症は先天性と断定できる病気ではなく、多因子で成り立つ精神疾患として説明するのが適切です。

統合失調症の治療は、薬物療法と心理社会的支援を組み合わせることが基本です。
WHOは、薬物療法、心理教育、家族支援、認知行動療法、心理社会的リハビリテーション、生活スキルトレーニング、支援付き就労などを有効な支援として挙げています。
日本でも、統合失調症の薬物治療ガイドライン2022が公開されており、標準的な治療の普及が進められています。
主に使われるのは抗精神病薬です。幻聴や妄想などの症状をやわらげ、再発予防にも役立ちます。
一方で、眠気、体重増加、代謝への影響など副作用に注意が必要なため、医師と相談しながら調整していきます。
治療期間は人によって異なり、長期的な治療が必要になることは多いものの、「全員が必ず一生同じように飲み続ける」とは言い切れません。症状の経過や再発リスク、副作用をふまえて、個別に判断されます。
2. リハビリテーション・心理社会的支援
薬だけでなく、日常生活や社会参加を支える支援も大切です。たとえば次のような方法があります。
作業療法
作業療法は、手芸、園芸、料理、パソコン作業などを通して、生活リズムや達成感を取り戻し、自己肯定感や社会参加の力を高めていく支援です。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、対人関係や日常生活で必要なやり取りを、ロールプレイなどを通して練習する方法です。人との関わり方や困りごとへの対処を学ぶ機会になります。
認知機能へのアプローチ
認知機能へのアプローチでは、注意力や記憶力、段取り力などの低下に対して、訓練や支援を行います。
パソコンを使ったプログラムや、日常生活に即した練習が取り入れられることがあります。
就労支援・地域支援
近年は、地域で暮らしながら治療を続け、必要に応じて支援付き就労や生活支援を利用する考え方が重視されています。
回復は「症状がゼロになること」だけではなく、本人らしく生活し、役割を持って社会参加できることも含みます。
周囲のサポートで大切なこと
ご家族、友人、パートナーが統合失調症のある方と接する際には、否定や説得よりも、安心できる関わりが大切です。
たとえば、本人の感じているつらさそのものを否定せず、「つらいんだね」「一緒に相談先を探そう」といった声かけのほうが支えになりやすいとされています。
家族支援や心理教育も有効な支援のひとつです。
また、統合失調症のある方は、症状そのものだけでなく、偏見や孤立、就労のしづらさなど、社会的な困難にも直面しやすいことが知られています。
WHOも、差別や人権侵害、社会的排除が大きな課題だと指摘しています。本人を病名だけで見ず、その人の希望や強みを尊重する関わりが大切です。

統合失調症は、妄想や幻聴などの陽性症状だけでなく、無気力や社会的引きこもり、認知機能の低下など、さまざまな症状が現れる精神疾患です。
原因はひとつではなく、遺伝的要因と環境要因が重なることで発症に関わると考えられています。
治療は、抗精神病薬だけでなく、作業療法、SST、家族支援、地域支援、就労支援などを組み合わせながら進めることが大切です。
早めに適切な支援につながることで、生活や仕事、人間関係を取り戻していくことは十分に可能です。
ファミリータイズでは、統合失調症のある方を含め、それぞれの特性に応じた働き方や社会参加のサポートを行っています。
ご本人はもちろん、ご家族や身近な方も、ひとりで抱え込まずにご相談ください。就労や生活に関する不安を、一緒に整理していくことができます。
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